開発したGAS(Google Apps Script)のスクリプトを他の方へ渡してセッティングしてもらう際の手順ってどうなの?
ということで、Googleスプレッドシートのバンドル型スクリプトを例に他の方が受け取った後の手順を紹介します。
次の備忘録も合わせてご覧ください。
■ スクリプトの種類
スクリプトには、大きく分けて次の3種類があります。
独立型スクリプト(Standalone Scripts)
単独のファイル形式で構成されるスクリプトになります。 Googleドライブ上に格納された独立型スクリプトは、通常ファイルのように表示され管理が容易です。
バンドル型スクリプト(Container-Bound Scripts)
Googleサービス(スプレッドシート、フォームなど)に付帯して保存されるスクリプトです。他のタイプでは使うことの出来ないトリガーやスクリプトを利用できるところが特長です。
ウェブアプリ型スクリプト(Web Apps Script)
HtmlServiceと呼ばれるサービスを利用して、独自のユーザーインターフェイス(操作画面)を作成し、ウェブアプリとして公開することが出来るスクリプトです。
これ以降は、バンドル型スクリプトを前提に説明を続けます。
■ スクリプトエディタの起動
① スクリプトを登録する、該当スプレッドシートを開きます。
② 上段メニューの「ツール」→「スクリプトエディタ」を選択します。
③ 次のような画面(スクリプトエディタ)が起動されます。
初めて立ち上げた際は、「コード.gs」に「myFunction()」という関数のみが記載された状態となります。
最初にプロジェクト名称を変更しましょう。
「無題のプロジェクト」という箇所をクリックすると変更できます。
■ スクリプトの取り込み
④ 受け取ったスクリプトを組み込む場所の決定と準備をします。
必要に応じて(事前に記載されている)不要なスクリプトは削除しましょう。
次の図では、デフォルトで差し込まれていた「myFunction()」の一連のスクリプトを全部消した状態です。
次の図では、既に記載されているスクリプトの最終行から何行か改行した位置にカーソルを移動した状態です。
⑤ 受け取ったスクリプトを目的の箇所へ貼り付けます。
⑥ スクリプトエディタ上で変更を加えると「未保存マーク(橙色の丸)」が表示されます。忘れない内に保存ボタンを押して、スクリプトの変更内容を保存しておきましょう。
⑦ (必要に応じて)スクリプトエディタ上で実行し、動作を確認しましょう。
実行状況を適宜モニタリングしたい場合は、「実行ログ」ボタンを押して、実行ログエリアを表示しておきましょう!
「対象スクリプトセレクトボックス」で、実行対象のスクリプト名を選択します。
「実行」ボタンを押すことで、対象スクリプトが実行されます。
■ 「承認が必要です」ダイアログボックスについて
スクリプトを組み込むオブジェクトやデータ(例えば任意のスプレッドシート)に対して、初めてスクリプトを実行する場合、「承認が必要です」ダイアログが表示され権限設定に関する判断・操作を要求されます。
① 迷わず「権限を確認」を選択します。
② 表示されたアカウントリストから、該当スプレッドシートに権限を有するGoogleアカウントを選択します。
③ このアプリ(=組み込むスクリプト)が未確認物体なので、確認できるまで前に進めるな!と怒られますので、「詳細」リンクをクリックします。
おそらく無償のGoogleアカウントで実施しているケースのみに表示される画面・プロセスです。
「安全なページに戻る」を選択すると、本プロセスすべてが終了してしまいます💦
④ 「#該当のスプレッドシート名称#(安全ではないページ)に移動」リンクをクリックします。
おそらく無償のGoogleアカウントで実施しているケースのみに表示される画面・プロセスです。
⑤ 日本語訳がおかしい気もしますが、組み込むスクリプトへの権限付与を許可するために、「許可」を選択します。
⑥ 以上で承認プロセスが終了し、該当のスクリプトを実行できる状態になります。
■ まとめ
ここまでで取り込みは完了です。
あとは、スプレッドシートで仕込み可能なトリガーへ本スクリプトを組み込めば、理想のタイミングで実行されます。